大ピラミッドの建設方法をめぐる諸説
ギザに現存する大ピラミッドは、古代エジプト第4王朝のクフ王の墓として前2560年頃に建造されたとされる、約147メートルの高さを誇る巨大建造物である。1990年代以降の発掘調査により、建設に従事したのは奴隷ではなく国内各地から徴用され賃金や食料を支給された労働者だったことが定説となっているが、総重量数百万トンとされる石材をいかにして高所まで運び上げたかという建設技法そのものについては、直線傾斜路説・螺旋状傾斜路説・内部通路説など複数の仮説が唱えられており、いずれも決定的な考古学的証拠を欠くため確定していない。
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ピラミッドの一辺に沿って、建設の進行とともに徐々に延長・嵩上げされる単一の傾斜路を用いて石材を運び上げたとする説。古くから最も広く唱えられてきた通説だが、頂上付近まで運ぶには傾斜路の長さが1キロメートル前後に及ぶと試算され、ギザ台地の限られた敷地に収まりきらない、大量の建設残土の痕跡が見つかっていないといった難点も指摘されている。
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ピラミッドの外周に沿って傾斜路を螺旋状に巻き上げていく方法で石材を運搬したとする説。直線傾斜路説が抱える敷地・資材量の問題を解消できる案として長く議論されてきたが、建設中は傾斜路がピラミッドの四隅を覆ってしまうため、測量士が角の位置を基準に正確な形状を維持するのが困難になるという技術的な難点が指摘されており、有力な異説の一つとされる。
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フランス人建築家ジャン=ピエール・ウーダンが2005年に提唱した説で、下部3割程度は外部の直線傾斜路で建設し、それ以降の上層部はピラミッド内部に構築した螺旋状の通路を使って石材を運び上げたとするもの。1986年の微小重力測定調査で検出された密度異常が根拠として挙げられているが、一部のエジプト学者からは「複雑すぎる」との批判もあり、確証を得た通説とまでは言えない少数説の位置づけである。
出典:Wikipedia "Jean-Pierre Houdin"/Archaeology Magazine "How to Build a Pyramid"
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